2021年 第 46 週 ~つつが虫病~

2021年11月26日

今週の注目疾患
2021年 46週(2021/11/15~2021/11/21)
【今週の注目疾患】

≪つつが虫病≫
 2021 年第 46 週に県内医療機関からつつが虫病が 3 例報告され、第 44 週以降、計 5 例が報告されている。
性別では男性 3 例、女性 2 例であった。年代別では 60 代が 2 例のほか、30 代、70代、80 代がそれぞれ 1 例であり 60 代以上の高齢者が多く見られた。
保健所管内別では、安房保健所管内が 3 例、夷隅保健所管内が 2 例であった。
 県内では、例年 11 月から 1 月にかけて患者数が増加する傾向がみられており、今後の発生動向に注意が必要である。

 つつが虫病の病原体は Orientia tsutsugamushi と呼ばれるリケッチアで、細胞外では増殖できない偏性細胞内寄生細菌である。
ダニ類の一種であるツツガムシが媒介する。
わが国で本菌を媒介するツツガムシは、アカツツガムシ(Leptotrombidium akamushi)、タテツツガムシ(L.scutellare)、フトゲツツガムシ(L.pallidum)の 3 種のツツガムシが主であり、それぞれのツツガムシの 0.1~3%が菌をもつ有毒ツツガムシである。
ヒトはこの有毒ツツガムシに吸着されると菌に感染する1)。
 つつが虫病の潜伏期間は 5~14 日で、典型的な症例では高熱を伴って発症し、皮膚には特徴的なツツガムシの刺し口(黒色痂疲)がみられ、その後数日で体幹部を中心に発疹がみられるようになる。
また、患者の多くは倦怠感、頭痛を訴え、患者の半数には刺し口近傍の所属リンパ節、あるいは全身のリンパ節の腫脹がみられる。
治療が遅れると播種性血管内凝固をおこすことがあり、多臓器不全、死に至る場合もある1)。
 本症の予防に利用可能なワクチンはなく、ダニの刺咬を防ぐことが最も重要である。
具体的には、発生地域に立ち入らないこと、立ち入る際にはダニの付着を防ぐため肌の露出が少ない服装にすること、ダニ忌避剤を使用すること、作業後には入浴し付着したダニを洗い流すことなどである1)。
また、疑わしい症状があった場合には、早めに医療機関を受診することが重要である。

■参考
1)国立感染症研究所:IDWR 注目すべき感染症 ダニ媒介感染症 つつが虫病・日本紅斑熱
>>詳細はこちら

【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和3(2021)年11月24日更新)

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