2022年 第 6 週 ~梅毒~

2022年02月18日

今週の注目疾患  
2022年 第 6 週(2022/2/7~2022/2/13)
【今週の注目疾患】

≪梅毒≫
 2022 年第 6 週に県内医療機関から 2 例の梅毒の報告があり、2022 年(第 1~6 週)の累計は32 例となった。
前々週は 8 例、前週は 10 例の報告を認めており、過去 10 年間の同時期と比べ症例数は最も多くなっている。
累計 32 例のうち、性別では、男性 24 例(75%)、女性 8 例(25%)で男性が多く、年代別では 20 代が 9 例(28%)、50 代が 8 例(25%)、40 代が 7 例(22%)の順に多く見られた。
男性では 50 代が 8 例、40 代が 7 例と 40~50 代の患者が多く、また 20 代から 80 代まで幅広く報告されていた。
一方女性では 20 代が 8 例中 6 例と大半を占めており、その他 10 代が 1 例、30 代が 1 例と若年者からの報告が顕著だった。
なお、2022年はこれまでのところ先天梅毒や妊婦症例の報告は確認されていない。

 近年の全国における梅毒の発生動向調査(2022 年 1 月 7 日時点)1)によると、男女ともに異性間性的接触を感染経路とする感染者の届出数が増加してきている傾向があり、本県においても 2022 年に報告された 32 例の梅毒症例のうち性的接触が原因と推定された症例が 27 例認められていたが、うち 15 例(56%)が異性間性的接触によるものと推定されていた。
本年は過去最多の患者報告数を記録した昨年を上回るペースで発生が続いているため、引き続き、コンドームの不適切な使用による感染リスクの上昇や、オーラルセックスやアナルセックスでも感染すること、パートナーの検診、妊婦検診や妊娠中の性感染症予防の重要性について、広く啓発を行っていく必要がある。
 県では保健所において無料・匿名の検査を実施しているとともに、2021 年 10 月からちば県民保健予防財団への委託検査を毎月実施しているため、受検を希望する方は活用されたい。
なお、最新の検査実施状況については、県ホームページ等でご確認いただきたい2)。

≪梅毒について≫
 梅毒は、原因である梅毒トレポネーマに感染すると、約 3 週間の潜伏期を経て、経時的に様々な臨床症状が逐次出現する。
その間症状が軽快する時期があり治療開始が遅れることにつながる。
梅毒は早期の薬物治療で完治が可能であるが、検査や治療が遅れたり、治療せずに放置したりすると、長期間の経過で脳や心臓に重大な合併症を起こすことがある 3)。
時に無症状になりながら進行するため、治療を途中でやめないこと、また完治しても感染を繰り返すことがあり、再感染の予防が必要である。

≪先天梅毒について≫
 妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、新生児死亡、奇形が起こることがある。
早期先天梅毒と無治療の場合に 1 年以上の経過を経て発症する晩期先天梅毒に分けられ、先天梅毒の児の約 60%は出生時無症状といわれているが、多くの症例は 3 か月以内に症状が出現すると言われている。
早期先天梅毒では肝脾腫、皮膚病変(水疱疹、斑点状丘疹)、全身性リンパ節腫大、骨軟骨炎、鼻炎、肝機能障害、低血糖、溶血性貧血、血小板減少や中枢神経症状といった症状を認め、晩期先天梅毒は鼻・硬口蓋・各臓器・骨などのゴム腫様潰瘍、Hutchinson 歯(半月状の上顎切歯)、実質性角膜炎や内耳性難聴などの症状を認める 4)。

■参考:
1):国立感染症研究所:日本の梅毒症例の動向について
  (2022 年 1 月 7 日現在)
>>詳細はこちら
2):千葉県:エイズ・性感染症関連情報
>>詳細はこちら
3):国立感染症研究所:梅毒とは
>>詳細はこちら
4):国立感染症研究所:先天梅毒の届出に関する手引き

【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和4(2022)年2月16日更新)

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