更新日:2025年6月30日

【病気の説明】
麻しんについて
 麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる全身感染症で、空気感染や飛沫感染でうつる感染力の強い病気です。免疫のない人が感染するとほぼ100%発症します。
 麻しんに感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人と言われています。その他の合併症として、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、麻しんウイルスに感染後、特に学童期に亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる中枢神経疾患を発症することもあります。

風しんについて
 風しんは、風しんウイルスの飛沫感染によって起こる病気です。症状は不顕性感染(感染症状を示さない)から、重篤な合併症併発まで幅広く、特に成人で発症した場合、高熱や発疹が長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。また、脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなど、入院加療を要することもあるため、決して軽視はできない疾患です。
 また、風しんに対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの女性が風しんウイルスに感染すると、眼や心臓、耳等に障害をもつ(先天性風しん症候群)子どもが出生することがあります。(妊娠1カ月でかかった場合50%以上、妊娠2カ月の場合は35%などとされています)。

【MR(麻しん・風しん混合)予防接種について】
 MRワクチンは、乾燥弱毒生麻しんワクチンと乾燥弱毒生風しんワクチンを混合したワクチンです。1回の予防接種で、麻しん・風しん両方の抵抗力(免疫)ができます。
注記: 麻しんまたは風しんにかかったことがある場合は、原則かかっていない方の単抗原ワクチンでの接種となりますが、MRワクチンを接種しても健康上問題はありません。

【対象年齢】
第1期:1歳以上2歳未満(2歳の誕生日の前日まで)
第2期:5歳以上7歳未満で小学校就学前年度の方(就学前年度の4月1日から3月31日)

【接種回数】
標準的な接種は以下のとおりです。
第1期1回目:1歳以上2歳未満(2歳の誕生日の前日まで)
第2期2回目:5歳以上7歳未満で小学校就学前年度の方(就学前年度の4月1日から3月31日)

【予診票発送時期】
第1期:生後11カ月に達する月
第2期:小学校就学前々年度の3月末頃
注記: 住所や氏名を変更した場合、予診票を紛失した場合は、接種前に予診票の再交付申請をしてください。

(詳しく知りたい方は下記URLをご覧ください)
中央区ホームページ/MR(麻しん・風しん混合)(定期予防接種)