2014年11月03日

 毎年初冬から春先にかけて流行する感染症です。

【インフルエンザとは】
 インフルエンザウイルスを原因とする呼吸器感染症です。
 1日から4日(最長7日)を潜伏期間とし、発熱、頭痛、咳、咽頭痛、鼻水、筋肉痛など通常のかぜに比べ全身症状が強く出やすいことが特徴です。おう吐や下痢などが見られる場合もあります。
 多くの場合軽症で回復しますが、一部重症化する例や亡くなる方も報告されています。喘息など慢性の呼吸器疾患のある方、心疾患のある方、糖尿病の方、免疫不全の方、妊娠中の方などは重症化しやすいとされ、二次的な細菌感染により肺炎などを起こすことがあります。

【治療について】
 発熱、咳、鼻づまりなどつらい症状をおさえる対症療法と、抗インフルエンザ薬による治療が中心です。細菌の混合感染による気管支炎などを併発している場合、抗生物質が処方されることもあります。治療については、病状や経過に合わせて医師が判断します。医療機関を受診する際は、感染拡大防止のため、事前に電話で連絡し、受診できる時間帯や受診方法等の指示を受けてください。咳エチケットのためにマスクをつけましょう。
 また、熱が下がってから2日間、症状が出てから7日間は、人が集まる場所での活動は避けましょう。

【感染経路と予防について】
 インフルエンザウイルスを原因とします。患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる【飛まつ感染】、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる【接触感染】により感染が起こります。
 予防のポイントは、「手洗い」、「咳エチケット」、「ワクチン」の3つです。ワクチンは主に重症化の予防を目的として行います。
 お子さんの季節性インフルエンザのワクチン接種は任意の予防接種です。公費助成はありません。1歳以上6歳未満での発病予防効果は30%前後とされていますが、肺炎などの重症化は予防できるといわれています。例年10月頃から接種を開始します。