2014年07月04日

 春から夏時期、冬の年に2回をピークとして流行がみられます。
 患者さんの約8割が10歳未満、全体の約半数が就学前のお子さんといわれています。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは】

 A群溶血性レンサ球菌が原因の細菌性の感染症で、2?5日の潜伏期間の後、突然38度以上の発熱、咽頭痛、リンパ節の腫れ、おう吐などが見らます。熱は3?5日以内に下がり、1週間以内に症状は改善します。

 まれに重症化し、喉や舌、全身に発赤が拡がる「猩紅熱(しょうこうねつ)」に移行することがあります。合併症には肺炎、髄膜炎、敗血症、リウマチ熱、急性糸球体腎炎などがあります。咽頭痛がある場合は早めに医療機関等を受診しましょう。



【治療について】

 抗菌剤による治療が基本になります。腎炎などの合併症を防ぐため、症状が改善しても、主治医に指示された期間薬を飲むことが大切です。

 喉の痛みがひどい場合は柔らかく薄味の食事を工夫し、水分補給を心がけましょう。



【感染経路と予防について】

 咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌による【飛まつ感染】。また、排出された細菌が手などを介し、口に入ることによって【経口・接触感染】します。

 予防には、外から帰った後、食事の前などに手洗い・うがいやマスクの着用等が有効です。お子さんの年齢に応じて、咳エチケットについて伝えることも大切です。